わたしの本棚

時の記憶、毎日の物語をつれづれと

親孝行させて頂いている


今日は母が約5年ぶりに仙台へ

妹の付き添いで出かけました。

 

5年前に訪れた理由は

叔父が亡くなって、そしてもう誰もお墓を面倒見る人もなくなり

墓じまいをして帰ってきたのでした。

 

あれから父も亡くなり、一人になった母が無気力にならないように

なにか元気づけたいと思っていたところ

ちょうど石巻日和山にある鹿島御児神社の鳥居再建の

クラウドファンディングを見つけました。

 

 

3.11の震災から半年後に、祖母の合同慰霊祭に訪れたことを思い出します。

まるで爆撃にあったかのような凄まじい爪痕、

あたりに漂う異臭。

今度この鳥居から景色を見るときは、復興した石巻を感じたい。

 

だんだん楽しみが少なくなっている母に

墓参りの目標をたてて、

密かに母の名前で寄付をした芳名版に記載された名前を

見せてあげたい。

 

それが2021年のことで

鳥居は立派に建て替えられ

そして今日、その地に母は立つことができたのでした。

 

兄弟ではなしあって

付き添いは妹に行ってもらいましたが

LINEで逐一報告をもらい

一緒に旅しているような気持ちを味わせてもらいました。

 

そして仕事帰りの電車のなか

「親孝行させて頂いている」とおもったら

2023年は3.11から

13回忌だったこともあり

なんだか有り難い気持ちに、胸があつくなりました。

 

亡くなった方々のご冥福をお祈りせずにはいられません。

どうか大切な人たちが安らかでありますように。

 

わたしたちは元気にやっています。

 

 

芳名版